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2020年8月 3日 (月)

庚申馬頭観音堂(北区豊島)

王子駅北側の石神井川の流程は明治時代からほとんど変わっていない。明治の前期にはまだ民家もまばらで、明治の終わり頃から大正時代にかけて広大な火薬製造工場が川の東側に作られ、西側には毛織物の大きな工場ができた。駅寄りには印刷局の工場も明治初期からあり、一大工業団地になった。

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川の西側の毛織物工場と石神井川の間には明治以前から民家が多く、現在の豊島五丁目団地辺りまで広がっていた。その南の端にあるのがこの庚申馬頭観音堂である。立派な堂宇の横には臼のような手水鉢らしき丸い石容器があり、大正12年(1923)4月の年紀が入っている。

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堂宇内に祀られているのは3基。ひときわ大きい石仏が、板碑型の庚申塔。中央に「奉供養庚申二世成就処」とあるが、三猿も描かれていない。下部には蓮華が描かれているこの古そうな庚申塔は、寛文4年(1669)9月の造立。江戸時代初期のものである。3ヶ所折れた形跡があるがきれいに修復してあった。

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真ん中の庚申塔とみられる石仏は、上部が欠損している。戦災でこうなったらしいが、古いものではなく造立年は昭和5年(1930)10月。青面金剛の脇には二童子が描かれている。青面金剛の下には邪鬼がいて、その下の三猿はかなり欠損している。左の石柱は造立年代不詳の馬頭観音塔。これも見事に3つに折れたのを補修してあるが、文字が殆ど読めない。第二次大戦の空爆は石を砕く恐ろしいものだったことがわかる。

場所  北区豊島2丁目5-5

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