戸越中通の庚申塔(品川区平塚)
東急池上線の東側を並行して走る第二京浜(国道1号線)、現在の平塚という住居表示は中原街道、第二京浜、都道420号線に囲まれた地域。現在の戸越銀座通りは大正時代まで川が流れていた。その源流筋の南側が戸越中通という土地である。その少し南には細川家のために掘削された品川用水が流れており、その間の集落の道筋は現在の道筋とほぼ同じである。
その道筋の途中に庚申塔が祀られている。堂宇内には舟形光背型のきれいな庚申塔。日月、青面金剛像、邪鬼、三猿が彫られているが、現在のものは昭和25年(1950)9月に再建されたもの。再建以前の庚申塔の情報が欲しいがどの資料にも見当たらない。おそらくは空襲によって破壊されてしまったのではないかと思われるが、詳細は不明である。
堂宇の手前には角柱型の庚申塔が立っている。こちらは前面に「庚申塔」と大きく彫られている。昭和3年(1928)11月の造立なので、堂宇の庚申塔の再建よりもずっと前である。東京の場合、都心に近づけば近づくほど戦災で破壊された石仏が多い。残念なことである。
場所 品川区平塚1丁目19-2
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