民家駐車場の庚申塔(北区中十条)
王子飛鳥山で明治通りと分岐して十条、赤羽に繋がる都道455号線は江戸時代の岩槻街道。別名は日光御成道といい、江戸五街道(東海道、中山道、日光街道、奥州街道、甲州街道)の脇街道として整備された古い道。平成の終わり頃までは旧規格の狭い道(おそらく幅員6m程度)でバスとのすれ違いに苦労した。現在は4車線への拡幅工事が始まっており、かなり様変わりしている。
そんな古い道なので、道沿いに以前はうだつの建ちそうな家が並んでいたが、それだけに複数の民家が石仏を今も守っている。上の写真の右の民家の駐車場にもポツンとそれらしきものが立っている。
石柱型の庚申塔である。台石の上に乗っているがしっかりした玄武岩で造られている。ただ、日光御成道だから古いものかと思いきや、実は昭和9年(1934)12月の造立であった。ただ昭和9年とは書かずに「昭和甲戌年」とあるところがいい。文字は「庚申塔」としか書かれていない。道路拡幅で無くなる石仏が多い中で、残していただいて喜ばしい。
場所 北区中十条1丁目15-2
| 固定リンク
コメント