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2020年12月18日 (金)

江戸向き地蔵(杉並区善福寺)

青梅街道の上井草四丁目交差点は五差路で、青梅街道と善福寺への道の間の角に祀られているのが江戸向き地蔵である。文字通り、青梅街道の上り方向(江戸の方角)を向いて立っている。後ろの塀に説明板が掲げてある。「江戸向き地蔵」と呼ばれて来たことは書かれているが、きっかけやその他の逸話については見いだせない。井草八幡宮と善福寺の間にこの地蔵があるのは何らかの理由がありそうに思うのだが。

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江戸向き地蔵の造立年は享保14年(1729)10月。丸彫の地蔵で、「武列多摩郡遅野井村」の銘がある。願主名としては、野田甚右門に加えて同行16人とある。この地蔵と供養塔のある三坪の敷地は野田甚右門の寄進だと彫られていた。以前は「開運地蔵尊」という看板が掲げられていたのだが、いつからか江戸向き地蔵という看板に変わった。こっちの呼び名の方が風情がある。

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横にあるのが角柱型の供養塔で、説明板では「三山百番供養塔」とされている。文政9年(1826)6月の造立のこの供養塔、意外に欲張りで、「月山 湯殿山 羽黒山」「西國 秩父 坂東」と複数のジャンルを盛り込んである。「百番供養塔観世音」とあるが、観世音はどこにあるのだろうか。銘としては、遅野井村の本橋勝三郎眞行、遅野井村の野田甚内重行、竹下新田の岩崎圧兵衛(おそらく圧は庄の間違いだろう)と彫られている。青梅街道の少し西、現在の関町南一丁目あたりを昔は竹下と呼んだ。そこに開墾した新田があったのだろう。

場所  杉並区善福寺4丁目1-1

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