千本塚地蔵(板橋区向原)
都道420号線の広々としたきれいな交差点、十字路ではなく鋭角に交差する無名の交差点。東京メトロ有楽町線副都心線並走の千川駅から北へ200mほどのところにあるが、都道と鋭角に交差する道はかつての千川用水の暗渠である。昔は村道と千川用水がここで分かれていた。
この交差点の北西角に立派な地蔵が祀られている。地蔵には「千本塚地蔵」と彫られている。板橋区の資料によると、この地蔵は通称千本塚にあるために千本塚地蔵と呼ばれ、また、雨乞いに霊験あらたかなことから雨乞い地蔵とも言われるとある。そして昭和2年に復元したとあり、かなり摩滅した高さ56㎝の舟型光背型の地蔵菩薩像の写真が添えてある。
しかし現存するのはとても立派な地蔵菩薩で、とても昭和初期のものとは思えない。おそらくここ20年か30年といったところだろう。ということは昭和2年(1927)に復元されたものがどこかにあり、その代わりにこの立派な地蔵がさらなる再建を見たというのが正解かもしれない。これからの調査課題である。
場所 板橋区向原1丁目1-1
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コメント
情報をありがとうございます。やはりそうでしたか。砂岩はやはり厳しいですね。本当にありがとうございました。
投稿: ぼのぼのぶろぐ管理人 | 2021年5月23日 (日) 23時10分
いたばし町博友の会出版の 板橋の史跡を訪ねる という本があるのですが、この中で、昭和2年に復元されたものは、砂岩製で風化激しく崩壊寸前であったので、平成12年11月に地元の大野時敏氏らが自然石で再建したとあります。
なお、板橋の歴史を訪ねるは絶版となっています・・・が板橋図書館で借りることができます。
投稿: | 2021年5月23日 (日) 21時33分