馬神の碑(世田谷区池尻)
北沢川暗渠が烏山川暗渠と出合い目黒川になる辺り、筑波大学不足高校の南はこの目黒川の河岸段丘になっており、見事な崖を今も見せている。池尻大橋から駒場に行くには15mの高低差のこの崖を登らなければならない。ジグザグの階段を上ると中目黒方面への眺望が開ける。
崖線上に上がるとそこには不思議な雰囲気の角柱が立っている。「馬神」と彫られたこの石柱の回りには、蹄鉄がいくつも置かれており、馬に関係あることが想像できる。石塔の後ろにあるMaster View Residenceという洒落た名前のマンション敷地を西端にして、東は現在の山手通り手前まで憲兵隊や近衛兵などの広大な施設が戦前は並んでいた。
西端のこの辺りには陸軍騎兵第一聯隊があり、その隊員たちが昭和5年(1930)に、戦没軍馬の供養のためにこの石塔を建てた。しかし、関東大震災前の大正時代前期の地図を見ると同じ場所に石碑の印がある。明治時代の地図にも載っている。おそらくは明治時代からあったものを、昭和に入って再建したものではないかと思われる。
場所 世田谷区池尻4丁目8-1
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