染井通り民家の庚申塔(豊島区駒込)
駒込駅から染井霊園に続く江戸時代からの直線の道が染井通りである。江戸時代通りの南西側は3万坪の津藩藤堂家の大名屋敷、染井坂のある染井坂通りから先は植木屋の立ち並ぶ江戸随一の園芸通りだった。明治時代の地名は「駒込染井」、昭和に入ってからは駒込三丁目と味気ない名前に変わった。
通りの途中には植木屋街を思い起こさせるような公園があり「私の庭みんなの庭」という名前がある。昔ながらの東屋の奥にはビオトープのような施設もあり、井戸があったり、ザリガニが採れたりして有名な場所。入口のモニュメントには「花咲か七軒町植木の里」とあり猫が佇んでいる。地元の人々が地上げマンションでつまらない街になるのを何とか止めようと区を動かして作ったらしい。
実はこの公園の西隣のお宅には石塔がいくつかあり、玄関脇には角柱型の庚申塔が保存されている。上部に日月を拝し、下部には三猿が描かれている。造立年は延宝8年(1680)8月と江戸時代初期から中期にかけてのもの。「湯嶋弐丁目」とあるので古い時代に誰かがここへ移したものだろうか。場所が分かっても個人宅なので、門扉からそっと覗く程度にしていただきたい。
場所 豊島区駒込3丁目8-3
| 固定リンク | 0
コメント
駒込探索してきました。
小さな小さな「イーハトーヴ」ですね…、素敵でした。
石碑の上に乗っているのは狐みたいでした。
投稿: HAPPYMAN | 2024年12月 8日 (日) 04時07分
HAPPYMANさん
たしかに、ちゃんと見れば狐ですね(笑)。ひなたぼっこ=猫という先入観で見てしまったのかと思います。
ありがとうございました。
投稿: ぼのぼのぶろぐ管理人 | 2024年12月 8日 (日) 17時50分