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2021年3月21日 (日)

長仙寺の石仏(杉並区高円寺南)

高円寺の南側にはアーケードの高円寺パル商店街が賑わっている。その商店街の西側にはアーケード内からは全く見えないが、長仙寺という真言宗豊山派の寺院があり境内は駅前商店街だということを忘れてしまうほど静かである。寺伝によると、宝永元年(1704)に中野宝仙寺の僧侶によって開かれた寺。

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山門もなかなか見事だが、この寺は寛政8年(1796)に焼失、54年後に再建して再興したが、昭和10年(1935)に本堂を新たに建て直すと、10年後に空爆で焼失し、昭和44年(1969)にようやく再建した。その為山門も本堂もきれいである。山門をくぐると正面の高台に本堂があり、左には回廊庭園のような庭がある。その庭の周りに石仏が祀られていた。

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山門の近くにある2基の石仏は戦災で破壊されたのか痛々しいほどの修復跡がある。左は舟型光背型の地蔵菩薩立像で、元禄4年(1691)11月の造立。脇には「念佛供養也」とあることから念仏講中によるものだろう。右の舟型の庚申塔は青面金剛像と三猿が見られるが上部は欠損している。造立年も分からない。この2基は中野区大和町2-8より移転したものである。その辺りは戦前まで田んぼだったところで、妙正寺川に架かる宮下橋あたりにあったのだろう。

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庭の奥には舟型の如意輪観音座像がある。俗称で「歯神様」と呼ばれているもの。享保9年(1724)10月の造立で、「高円寺村観音講中 同行男女百人」と書かれている。近隣で歯神様と呼ばれたのは観音がほほを押さえているのを歯が痛いしぐさと解釈した庶民がいたことに基づくらしい。しかし如意輪観音は概ねこのポーズであるから、信仰とは関係ない人による安易な名付ではないかと思う。

場所  杉並区高円寺南3丁目58-4

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