久保家墓所の石仏(板橋区成増)
青蓮寺の西、菅原神社に向かって進むと崖線上の突き当りに小さな墓所がある。地元の名家である久保家の墓所。失礼ながらお邪魔させていただいた。墓所の入口には貴重な石仏があるからである。
黒御影石の墓碑には、「この墓地は眞堂の墓と呼び久保家一族の墓である。」と記されている。その横には3基の石仏石塔があるが、左の笠付角柱型の石塔は供養塔のようだ。「贈 権大僧都法印辨榮 青蓮寺拾四世教山」とあり、造立年は享保17年(1732)3月と記されている。右の背の高いのは丸彫の地蔵菩薩像で享保11年1726)2月の造立。「豊嶋郡上赤塚村 念仏浄中廿四人」とある。
中央にある舟型光背型の石仏は聖観音菩薩立像である。造立年は元禄5年1692)2月。聖観音の脇には「奉待庚申供養二世安楽成」「武刕豊嶋郡上赤塚村」とある。下部には施主願主名が並び、台石には三猿が陽刻されている。この小さな墓地に元禄時代から30年余りの間の石仏石塔が残されているのも成増赤塚周辺の良さである。
場所 板橋区成増4丁目31-2
| 固定リンク
コメント