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2021年4月16日 (金)

伝乗寺の石仏(世田谷区尾山台)

尾山台の国分寺崖線には寮の坂という名坂がある。伝乗寺はこの寮の坂との関係が深い。昔、多くの学僧が伝乗寺にはいて寮の坂の辺りには彼らの寮があったことから寮の坂と呼ばれるようになった。寺の創建年代については諸説ある。享和2年(1802)に塞ノ神の祭りの火が燃え移って寺を焼いてしまったが再建している。

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東にある寮の坂側が正門のようだが、南にも門があり、どっちが正門なのか分からない。本堂の向きからすると南側が正門かもしれない。南の正門を入るとすぐに地蔵菩薩が並んでいる。

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左の地蔵は錫杖の上部が欠損している。また造立年等の記述もなく、いろいろと不詳ではあるがおそらく江戸時代のものである。右の丸彫地蔵尊は明和6年(1769)11月の造立である。台石の正面には「地蔵菩薩供養」とあり、脇に「当村女念仏講中」と書かれている。左面には「三ツ橋弥右衛門母、原田伝右衛門母、坂田定右衛門」の名前が彫られているようだ。

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五重塔の裏手に回ると、植込みの中に舟型光背型の地蔵菩薩像がある。実は土に埋まっている下部には三猿が描かれている。三猿の上部だけがわずかに見えている。左肩の横には「奉造立庚申供養 同行八人施主」とあるので庚申講中によるものである。造立年は延宝8年(1680)11月と古いものである。まだ青面金剛像全盛ではない時代にあたる。

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寺の外に回り、墓所の北西角に行くと石仏が二つ並んでいる。かつてはここに堂宇がありその中に納められていたが、最近ブロック塀の改善をしたときに堂宇を外し大きな基壇を作って載せたようである。右の庚申塔は文化13年(1816)2月の造立。日月、青面金剛像、邪鬼、三猿が描かれているが風化が進んでいる。左の像は新しいもので馬頭観音である。ここには昔から庚申様があり、かつては複数あったが一体盗難に遭ったとか、北向から一時西向にされていたが、今は再び北向になっている珍しい庚申塔とされている。

場所  世田谷区尾山台2丁目10-3

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