天神坂下の庚申堂(板橋区徳丸)
徳丸でも有数の急坂である天神坂は名坂であると思う。坂上には徳丸北野神社があり、その参道に繋がっている。現在は一本西に南北に走る徳丸通りが主要道路になっているが、昔は前谷津川の宮下橋を渡るとこの堂宇の前を通って上っていく天神坂が南北の主要道路であった。
天神坂下にあるマンションの場所にはもともと小原家の工場があったらしい。現在はマンション下の駐車スペースになっているが、なかなか立派な堂宇があり、庚申塔と馬頭観音が祀られている。左にある駒型の庚申塔で享保8年(1723)10月の造立。日月、青面金剛像、二鶏、邪鬼、三猿の図柄で、主尊脇には「奉造立庚申為二世安楽也」とある。下部には「武州豊島郡 徳丸講中 十四人」とある。
この庚申塔は元は北野神社参道登り口にあったが、参道の回収の為、小原氏の工場があったこの場所に移したという記録がある。一方の馬頭観音はきれいな駒型で、享保12年(1727)12月の造立。馬頭観音としては古いものだが保存状態が素晴らしい。罵倒の馬型もくっきりとしている。下部には「奉造立馬頭観音 武州豊嶋郡徳丸村 講中十六人」と記されている。
場所 板橋区徳丸6丁目6-16
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