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2021年5月29日 (土)

安楽寺の石仏(板橋区徳丸)

徳丸8丁目にある安楽寺は古刹。開山は応永3年(1396)で、練馬区石神井公園にある三宝寺の隠居寺だったと言われる。明治7年(1874)に赤塚徳丸地域で初めての小学校である紅梅小学校が開設されたが、この紅梅小学校は寺の隣にまだ続いている。明治29年(1896)には同じ徳丸にあった観音寺を合併しており、寺の本尊である阿弥陀如来像(秘仏)とともに「徳丸観音」と呼ばれる観音寺の本尊であった聖観音菩薩像もあるようだ。

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山門をくぐり右側へ回り込むと、石仏石塔が並んでいる。多くは長い歴史のうえでの寺の歴代住職の墓石や供養塔のようだが、中でも延宝2年(1674)3月造立の舟型光背型の聖観音菩薩像が見事である。これは観音寺の本尊であったものではなく、「法印権大僧都尊儀菩提」とあるのでいずれかの僧侶の供養仏と思われる。

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周囲には五輪塔や様々な供養塔が並び、その種類を見るだけでも面白い。ただこれほどの古刹でも、明治初年の廃仏毀釈によって寺は無住となり寂れたと伝えられる。もともと北野神社の別当であったことから、地元の人々が明治政府の迫害から寺を守ったのではないかと思う。また紅梅小学校が作られなかったら、廃寺になっていた可能性もあるのではないかと思わざるを得ない。日本の文化財にとって、明治政府と戦災は深刻な受難であった。

場所 板橋区徳丸8丁目9-1

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