安井家の文字庚申塔(板橋区徳丸)
徳丸には旧家が多く豪農と思われる家も多い。徳丸石川通りに面している安井家もそのひとつとみていいだろう。家と庭で1500坪、脇に畑が1000坪くらいの面積がある。今の日本の税制ではこういう家がどんどん消えてしまうのは残念でならない。庭の南東の角に堂宇が建てられており、庚申塔が祀られている。
庚申塔は角柱型で、正面に大きく「庚申塔」と彫られ、上部には日月が線刻されている。台石にも何かあるかと覗いてみたがいささか暗くて視認できなかった。この庚申塔は区の記録にも載っていない為、情報が補完できない。
右の面には「嘉永五壬子年二月吉日」とあるので、嘉永5年(1852)2月の造立。左面には「武列豊嶋郡徳丸村」と書かれている。石材の質はあまりよくないので、そろそろ風化が始まりそうである。しかし徳丸地区の庚申塔の密度は高い。小字ごとに残っているように思われる。そして旧家には馬頭観音があったりと、石仏探訪をしているとすぐに次の石仏に着いてしまう。
場所 板橋区徳丸5丁目30-8
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