馬頭観音堂(板橋区西台)
法蔵庵から北へ進むと、とりげつ坂の坂上に出る五差路になる。その一角にあるのが馬頭観音堂。なかなか立派な堂宇で扁額には「馬頭観世音」と書かれている。この辺りの古い地名は「門前」という。この近辺から、西台の大寺と呼ばれた西臺山円福寺の山門前あたりをそう呼んでいた。
堂宇は施錠されているが格子が荒いのでよく見える。古くから堂宇で守られて来たのか、あるいは再建されたのかは分からないが、極めてきれいな馬頭観音である。造立年は寛政2年(1790)2月と彫られている。部分的に赤く縁取りされていて、今でも大切に祀られていることがわかる。
台石の正面には「門前谷念佛講中」とあり、さらに「南 祢りま道」と書かれている。左面には「西 吹あげ道 北方 はやせ道」、右面には「東 戸田渡し道」という道標が刻まれている。また、「武州豊嶋郡西臺村」の銘がある。この台石の文字も赤く縁取りされていた。
場所 板橋区西台2丁目4-35
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