上池台の消えた庚申塔(大田区上池台)
以前にあった庚申塔が消えてしまった。場所は大田区上池台5丁目。旧鎌倉街道であり、古道平間道でもある猿坂の坂上を少し進んだところで、大久保坂から上って来た道が平間道に出合う辻の近くの民家の塀にあったもの。最後に訪問したのは大久保坂に行ったときなので2017年である。それが今回(2021年)に来てみると新しい民家に取って代わっていた。
この場所には古い民家があり、塀の植込みの中に堂宇が作られてそこには庚申塔が祀られていた。古い街道の往来を見守ってきた石仏である。この辺りは台地上で江戸時代の上池上村の中でも比較的民家が集まっていたところである。周辺の寺社を廻った時にこの庚申塔を探してみたい。
かつての庚申塔が上の写真。造立年は享保8年(1723)11月。駒型の文字塔で下部に三猿が陽刻されている。上部には日月も描かれており、文字は「南無妙法蓮華経」と刻んである。これはやはり池上本門寺の日蓮宗の影響だろう。願主名は9人銘が下部に刻まれ、繩倉姓が3人と多い。
場所 大田区上池台5丁目10-15
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