成田山中村不動尊(練馬区中村北)
西武池袋線中村橋駅の東200mほど、千川通りの緑地帯の中に成田山新勝寺中村不動尊がある。この場所は戦前までは千川上水が流れていたまさにその場所なので、かなり新しいものであろう。成田山新勝寺は毎年の餅まきで有名で有名力士や有名歌舞伎俳優が例年登場する。もとは真言宗の寺院で、総本山が京都の知積院、大本山は3カ所あって、千葉の成田山新勝寺、川崎大師平間寺、そして高尾山薬王院である。
全国に71の子院(別院、分院、末寺、末教会、成田山教会)があるが、これはそれにも含まれていないので、おそらく裕福で熱心な信者たちがここに個人的に勧請したものだろう。手前の対の燈籠は昭和38年(1963)5月なので、建てられたのはその頃かもしれない。千川上水が暗渠化されたのも東京五輪の頃だから時代が合う。
不動尊の隅っこに古そうな角柱型の供養塔があった。練馬区の資料では安永7年(1778)の造立とされているが、文字を読んでみると、中央には2人の戒名があり「霊位」とある。その右側には「安永7年(1778)6月」、左側には「寛政2年(1790)8月とあり、追加して彫ったような文字バランスではないので、おそらくは寛政2年のものではないかと思う。
場所 練馬区中村北2丁目18-12
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