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2021年7月19日 (月)

三の橋庚申(練馬区豊玉中)

西武練馬駅から500mほど南にちょっと変わった道路の交差点があり、丁字路になっているところに「三の橋庚申」という庚申塔がある。敷地はブロック塀で囲まれた10坪ほどもあろうかという広いものだが、中には堂宇が一つだけである。練馬駅からここまでの道は江戸時代から明治位迄は江古田川(中新井川)の支流が練馬郵便局あたりにあった池を源頭にして流れ下っていた川筋である。ちょうどこの辺りでその川を三の橋で渡っていたので、ここの庚申塔が三の橋庚申と呼ばれるようだ。

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江戸時代のこの辺りは中新井村で小字を中新井西組といった。現在も南北にこうしん通りという道があるがおそらく三の橋庚申に由来するのだろう。堂宇の中の庚申塔は御影石でツルツルの表面の新しいものである。造立は昭和41年(1966)9月。正面に「庚申」とあり台石に三猿が陽刻されている。右面には「父之碑 子之碑」、左面には「豊玉十人より合う人々建之」とある。

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周辺の話からして、昭和41年の庚申塔は再建あるいは再再建であることは想像に難くない。調べてみるとやはり元の庚申塔があったようで、正覚院にある享保8年(1723)11月造立の角柱型庚申塔が元の三の橋庚申らしい。上部が欠損しているが台石にはふくよかな三猿が描かれた特徴のあるもの。これについては正覚院の項で再度書きたい。

場所  練馬区豊玉中3丁目16-11

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コメント

三の橋庚申を見てきました。
後ろの家は無く大きな更地になっていて、庚申堂は綺麗になって手前の道路沿いに移動していました。
練馬区には庚申塔が多く残っているんですね。
この次は石神井辺りを探索です。

投稿: HAPPYMAN | 2024年11月29日 (金) 09時53分

HAPPYMANさん

東京23区の路傍の石仏はいつ消えるか動くか予想がつかないです。お読みいただいた方々からの情報がなによりありがたいです。三の橋庚申は庚申塔そのものが再建を繰り返して守られているように思います。これから先のことは見守っていくしかないですけどね。これからもよろしくお願いします。

投稿: ぼのぼのぶろぐ管理人 | 2024年11月29日 (金) 20時09分

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