十字路の地蔵尊(練馬区中村南)
区立中村中学校の西、田中稲荷神社の南100mほどの十字路に塀を凹ませて石仏が2基祀られている。この場所に立っているのはアパートだが、以前は樹木に囲まれた広いお屋敷だった。おそらく大家さんは今でもその中村家だろうと思う。
向かって右は聖観音菩薩、左は地蔵菩薩。聖観音菩薩像は舟型光背型で、造立年は元文5年(1740)8月。願主名は中村利兵衛とある。大家さんのご先祖だろうか。主尊の右には「願成就為二親兄弟二世安樂」とある。ご先祖様が未来永劫子孫が幸せであるようにという願いがこもっている。
左の地蔵菩薩像は上部がすっぽり欠損している。その為年号が分からない。欠けた部分の下に11月という文字は読める。▢▢造立念佛諸供養…とあるので念仏講中によるものかもしれない。台石には「願主 中村新五右衛門 小宮佐内 講中40人とある。個人が何百年も石仏を守り続けるというのは極めて大変なことだろうと思う。ありがたい。
場所 練馬区中村南2丁目19-22
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