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2021年8月20日 (金)

天王寺の石仏(2) (台東区谷中)

天王寺の山門の先にひときわ大きな銅製の像がある。諏訪台通りの浄光寺にも江戸六地蔵のひとつである銅製地蔵があったが、この天王寺のものは地蔵ではなく銅造釈迦如来像である。説明書きによると台東区の有形文化財に指定されており、造立年は元禄3年(1690)5月、願主未詳の丈六仏と記されている。丈六仏というのは釈迦の身長に因んで一丈六尺(約4.8m)の高さに造る仏像をいう。

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鋳工は神田鍋町に住む大田久右衛門、依頼主は天王寺15代住持住持日遼で、その直後に幕府の命により日蓮宗から天台宗への改宗により、もともとの感応寺という寺名から天王寺に変わる直前のことであった。江戸名所図会の天王寺の頃には旧本堂に向かって左手にちょこんと描かれているが、明治になり境内が公営墓地になった折には墓地の西の隅に、そして昭和8年には現在の天王寺境内に移された。

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銅造釈迦如来の手前には六面幢が立っている。これは比較的新しいもので、正面には「法界萬霊」と書かれ、裏側に大正12年(1923)8月の年紀が記されている。そばに「某女敬建」とあるが意味は分からない。

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そのほかの石仏としては上野写真の左の小さな庚申塔がある。舟型の庚申塔で、日月、青面金剛像の図柄。造立年は正徳5年(1715)12月。下部には「諸願成就所」とあり「大戸屋▢▢」の文字が見える。右側の如意輪観音像は墓石のようだ。造立は元禄3年(1690)6月とある。

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植込みの脇に不思議な舟型の石仏があった。まるでインドの壁面彫刻のような図柄が上部にある。中央は釈迦如来だろうか。覆いかぶさるように2頭の謎の生き物が覆いかぶさる。裏側に回ると継ぎ目があり中折れしていることがわかる。背面には経典のような文字が多数書かれていたがほとんど摩滅して読めない。どうにも気になる石仏である。

場所  台東区谷中7丁目14-8

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