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2021年8月25日 (水)

西光寺の石仏(台東区谷中)

都道452号線三崎坂の坂上から南に延びる路地沿いにいくつもの寺院が並んでいる。東京七面山の日蓮宗本山のひとつ瑞輪寺、西光寺、長久院、大泉寺、金嶺寺、一乗寺、大行寺と続く。その中で北から2番目の西光寺だが、真言宗の寺院で、慶長8年(1603)に神田北寺町に創建。慶安元年(1648)に寺地収公により現在地に移転したが、これは多宝院とまったく同じ経緯である。

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山門からは正面に本堂が見える。そして右側にはいくつもの石仏が並んでいる。西光寺は江戸時代には、秋田藩の佐竹家や三重県の津藩の藤堂家の祈願時となった寺院だが、創建時には藤堂高虎が財政支援をしたと伝えられている。その後の火災等においては佐竹家が全面的にバックアップして再建している歴史がある。

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並ぶ石仏の中で最も目立つのは写真の十一面観音と韋駄天であろう。その昔、足の速い鬼が仏舎利(釈尊の遺骨)を盗んで逃げた際に、いち早く追いかけ瞬く間に仏舎利を取り返したことから、修行を妨げる悪いものを追い払う力がある神、盗難除けの神として信仰されるようになった。また古来より足腰病平癒に効験があるともされている。十一面観音は、人々の心の問題に対して11ある顔の中から最適な顔で語り掛け、導いてくれる菩薩とされている。この2体はおそらく近年のものだろうと思うが、迫力がある。

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山門寄りにあるのが台東区の有形文化財になっている庚申塔。駒型の庚申塔で造立年は安永6年(1777)4月。青面金剛像、邪鬼、三猿が陽刻されており、左面には「羽鳥氏経建立」と書かれている。青面金剛としては随分人間っぽい顔をしている。邪鬼は見方によって複数に見える。この辺の造形は不思議である。区の資料には邪鬼の存在は書かれていないが、じっと眺めていると間違いなく邪鬼が見える。

場所  台東区谷中6丁目2-20

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