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2021年9月29日 (水)

安養寺の庚申塔(江戸川区東瑞江)

江戸川区東瑞江の安養寺は浄土宗の寺院で永禄10年(1567)の開山。現在の住居表示では安養寺の西、旧鎌田川暗渠から東が東瑞江で西が江戸川3丁目だが、明治大正時代までは西が上今井で安養寺側が下鎌田という地名であった。現在の建物は比較的こじんまりとした寺院。

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山門を入り本堂前を右へ行くとすぐに庚申塔が目に入る。駒型の庚申塔は、日月、青面金剛像、二鶏、邪鬼、三猿の図柄で、尊像はショケラをぶら下げている。造立年は宝暦3年(1753)3月で、「奉造立青面金剛像所願成就子孫繁栄所」「願主及川氏」と記されている。その右に並ぶ角柱は南葛新四国八十八カ所之内 札所第貮拾九番 安養寺」と記された巡廻供養塔である。

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供養塔の造立は明治40年(1907)12月。江戸時代から明治にかけて大流行した札所巡りはより容易に回れるようにと新たに「写し霊場」というシステムがあちこちで始められた。この供養塔を建てたのは台石に大きく書かれている弘山講だが、この弘山講が始まったのが江戸時代の後期で、新四国八十八ヶ所は中川(江戸川)両岸沿いの寺院を廻ってご利益があるというもので、天保12年(1841)に始まったという。この石柱の南葛新四国八十八箇所は、明治43(1910)年、弘山講によって始められたらしいが、年紀はそれよりも古い。

場所  江戸川区東瑞江2丁目50-2

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