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2021年9月11日 (土)

東禅寺銅造地蔵(台東区東浅草)

山谷堀跡の土手通りと浅草から南千住に延びる吉野通りに挟まれたエリアが東浅草という住居表示エリア。その北の地域にある曹洞宗東禅寺には大きな銅造地蔵座像が鎮座している。同名の寺院で有名なのは港区三田の東禅寺でそちらには三重塔もあれば江戸時代末期に英国公使館になり歴史のページに名を刻んだ寺院だが、こちらは下町にさりげなくある寺院という雰囲気。

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創建年は寛永元年(1624)と江戸時代初期。本堂は近代的な鉄筋コンクリート造だが、その前に鎮座する銅製の地蔵菩薩坐像は江戸六地蔵のひとつであり、立派なものだ。石仏ではないが、ここでもあえて取り上げることにした。

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江戸六地蔵は、京都の六地蔵に倣い江戸の出入口6カ所に設置された地蔵。深川の池蔵坊正元発願の江戸六地蔵は、宝永3年(1706)に発願され元禄以降の豊かな江戸の経済を背景に多くの寄進者を得て、造立された。これまで紹介したのは、品川の品川寺にある宝永5年(1708)の地蔵、新宿の太宗寺の正徳2年(1712)の地蔵、があるが、深川の正元の江戸六地蔵以外にも東都歳時記による六地蔵もあり、そちらで紹介したのは道灌山の浄光寺の元禄4年(1691)の地蔵のみ。東都歳時記の六地蔵はこれ以外には千駄木の専念寺のものと二つしか残っていないが、深川の正元の江戸六地蔵は代仏を含めればそれぞれ現存している。

場所  台東区東浅草2丁目12-13

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