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2021年9月 9日 (木)

慶養寺の石仏(台東区今戸)

待乳山聖天から北へ続く隅田川沿いの道は古道でかつては鎌倉街道であった道。江戸時代には吉原通いの旦那衆が舟を着けて上っていった山谷堀に架かっていた今戸橋跡を過ぎると間もなく二手に道は分かれる。その分岐点の前にあるのが曹洞宗寺院の慶養寺。このブロックには他に潮江院と本龍寺があり、北隣は今戸神社である。

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山門は真新しくきれいである。両脇には迫力のある仁王像が構えている。慶養寺の創建は寛永2年(1625)で、当時は浅草蔵前にあったが、その後(年不詳)現在地に移転してきた。山門をくぐると正面に本堂があり、左手に草木の庭がある。その庭の中に庚申塔と笠付角柱型の石塔がある。

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左の舟型光背型の庚申塔は正面金剛像と三猿のシンプルな図柄で、青面金剛像の頭には髑髏がある。主尊の脇には「造立供養」「諸願成弁」と書かれている。三猿の下には12名の願主名が刻まれている。造立年は延宝8年(1680)8月と古いものである。その右隣りには背の高い、笠付角柱型の石塔がある。摩滅がかなり進んでいて彫られていた文字は殆ど読めない。下部には地蔵菩薩坐像であろうか、影のように形が残っている。年代的には庚申塔と変わらないのではないだろうか。

場所  台東区今戸1丁目6-22

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