« 南町庚申尊(板橋区南町) | トップページ | 池袋本町公園庚申塔(豊島区池袋本町) »

2021年10月28日 (木)

重林寺の石仏(豊島区池袋本町)

重林寺は国道254号線(現川越街道)に面し、頭上を首都高速池袋線が走る交通賑やかなところにあるが、この道が出来たのは昭和に入った頃で、大正時代まではのどかな農村地帯であった。それ以前はさらに田舎で池袋村の外れであった。真言宗の寺院で、創建年代は不詳ながら江戸時代初期にはあったと言われる。

P1080964

山門をくぐり左に回り込むと背の高い七面幢がある。塀の外からも上部が見えているが、この七面幢は享和3年(1803)10月の造立で、七面にそれぞれ聖観音や勢至菩薩、如意輪観音などが彫られた芸術性に優れたもの。「當寺中興第十世 法印快音造立之 飛鳥山石工 伊藤廣重」とある。この七面幢は西国、坂東、秩父、四国の札所巡礼供養塔として造立された。

P1080965

本堂の左手には太子堂が並び、本堂との間を進むと墓所手前の右手に無縁仏塔、左手に子育地蔵などが並んでいる。江戸時代のものと思われる石仏石塔は多数あるが、子育地蔵の列にある2基の舟型光背型の地蔵菩薩立像がなかなか見事な石仏である。

P1080973

右の舟型地蔵は天明7年(1787)12月の造立、左の舟型地蔵は前年天明6年(1786)12月の造立である。水子地蔵の脇に立っているが、どちらも墓石ではない可能性もある。「重林寺・・中興開山法印・・」とあるので江戸時代中期に寺を再興した僧に対する供養目的の地蔵菩薩かもしれない。

P1080984

大師堂の脇に戻って道路わきの塀沿いにある石仏を拝観する。一番手前にあるのがかなりすり減った笠付角柱型の庚申塔。造立年は享保元年(1716)で、日月、青面金剛像、二鶏、邪鬼、三猿が描かれている。尊像右には「奉信孝庚申天子」とあり、右側面には「是よりミなみ高田むら」、左側面には「是よりきた板はしむら」とあるようだ。右側の板碑型の石塔は中央に「南無阿弥陀仏」と大きく書かれた念仏講による供養塔。万治元年(1658)12月の造立でこの寺の中では極めて古い時期のものである。

P1080989

その先にある笠付角柱型の庚申塔は、享保2年(1717)10月の造立。台石に三猿が刻まれている。正面には「奉造立庚申宝塔」と書かれていた。左右には願主名があり、施主は佐久間孫太郎の銘がある。境内には寺の創建よりも古い、天文24年(1555)の板碑があり、中央には「奉庚申待供養逆修」とあると資料にはあるが、探し方が悪く見つからなかった。再訪時に確認したい。

場所  豊島区池袋本町2丁目3-3

|

« 南町庚申尊(板橋区南町) | トップページ | 池袋本町公園庚申塔(豊島区池袋本町) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 南町庚申尊(板橋区南町) | トップページ | 池袋本町公園庚申塔(豊島区池袋本町) »