一里塚子育地蔵(練馬区春日町)
都営大江戸線春日町駅から環八通りを北東に450mほど行った信号交差点の角に堂宇があり、石仏が祀られている。環八通りは春日町手前からこの先迄がアンダーパス化されているので交通量は少なくて静かである。堂宇の後背は広い畑が残っていて、一里塚農園というプレハブの無人販売所がある。練馬の里にわずかに残った農村風景が味わえる貴重な場所である。
一里塚は環八通りがかつてふじ大山道だったころの名残り。試しに旧川越街道からの距離を測ると2.5㎞ほど、4㎞先となると環八高速下で首都高5号池袋線と交差する辺りになる。堂宇の中には地蔵菩薩が2基、六十六部供養塔が1基あった。
左の背の高い地蔵菩薩は古そうに見えるが造立年が分からない。台石には「奉造立」、その下の基壇には「講中五十二人」とある。右隣りの背の低いのは水子地蔵。新しいもので造立年は昭和6年(1931)4月。小生の亡母と同じ年月の生まれである。施主名に篠田家の4人の名前がある。もしかしたら後ろの畑の地主さんかもしれない。右にある櫛型角柱型の石仏は六十六部供養塔。安永3年(1774)10月の造立で、正面には「奉納大乗妙典六十六部供養塔」とある。左面には「武州豊嶋郡上練馬村 願主 道西」と彫られている。
練馬区春日町2丁目9-8
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