松原家の馬頭観音(練馬区春日町)
現在の住居表示は練馬区春日町二丁目、大正時代までの地名は中之宮、現在の環八通り、昔のふじ大山道の少し北にあるこの場所は、昭和の東京オリンピックの頃までは練馬の里とも呼べる風景であった。広がる田畑の中に、松島のように屋敷森が点在していた。富山の農村平野部の風景がそのまま60年前にはここに在ったのである。
現在は区画整理がなされた住宅地だが、練馬区の史料によると30年ほど前まではこの辺りも住宅が「点在」する程度で、梅林があり、その角にこの馬頭観音が立っていたという。
角柱型の石塔で、正面には「馬頭観世音菩薩」と彫られている。側面には大正4年(1915)3月の年紀が刻まれている。年紀の横には「松原福太郎」の施主名がある。この場所にある松原家のご先祖であろう。
場所 練馬区春日町2丁目30-2
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