田中家の馬頭観音(練馬区北町)
練馬区田柄と北町の境界は都道442号線北町豊玉線から西が田柄、東が北町である。北町の中心には陸上自衛隊の練馬駐屯地がある。しかし戦前は軍の施設ではなく田柄川右岸の農地だった。北町の南東の境を貫く環八通りは実は古い道でかつては富士街道と呼ばれた。ほぼそのままの道筋が環八通りになっている。
近年有楽町線と並行して走る地下鉄副都心線が地下を通って便利になったが、この馬頭観音の東隣の高圧線鉄塔の辺りの地下を有楽町線と並んで走っている。しかしこの辺りは練馬の里。ゆったりした民家の配置で意外に路傍の馬頭観音が似合う。
田中家は以前は広い庭の庭木が素晴らしいお宅だったが、最近洋風に建て替わった。しかしその角にある馬頭観音は健在。昭和6年(1931)9月の造立で、正面には「馬頭観世音」と書かれている。かれこれ90年この地に続く貴重なものである。馬頭観音前の東西の道は江戸時代からある古い村道で、出合う道も江戸時代からの道。田中家は昔からこの辻に建っていたようだ。
場所 練馬区北町7丁目10-1
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