愛染院参道の石仏石碑(練馬区春日町)
愛染院の参道は富士街道から始まる。入口には富士街道の碑があり、「ふじ大山道は道者街道、富士街道とも呼ばれ、かつて丹沢大山の阿夫利神社や富士への道者が通った。北町一丁目で川越街道と分かれ、石神井、田無を経て伊勢原に達していた。」とある。
参道の入口にもう一つ、六十六部供養塔が立っている。造立年は正徳2年(1712)10月。正面には「奉納 大乗妙典六十六部 供養」、右面には「武刕豊嶋郡上練馬村 願主 玄海」とある。六十六部供養塔とは廻国供養塔で、大乗妙典である法華経を六十六部書き写し、これをもって全国六十六ヶ国を廻り、国ごとの代表社寺に一部ずつ納めるというもので、鎌倉時代辺りから続いていた。
対面には大きな石碑が2基そびえている。左が練馬大根碑、右が鹿島安太郎顕彰碑。練馬大根碑は昭和15年(1940)、鹿島安太郎碑は昭和41年(1966)のもの。説明板によると、練馬大根の生まれの百姓又六のことが書かれ、東京市の発展に伴って練馬大根が特産品として特に沢庵が有名になった経緯から建てられたとある。その品種改良に貢献したのが鹿島安太郎ともある。百姓又六の姓が鹿嶋だったようだが安太郎がその子孫かどうかは分からない。
場所 練馬区春日町4丁目15-2(大根碑は4丁目16)
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