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2021年12月 2日 (木)

西福寺の石仏(豊島区駒込)

駒込駅の北西、巣鴨駅の北にある染井霊園はソメイヨシノ発祥の地。江戸時代から植木職人が多数集まり、切絵図を見ると染井通り沿いに植木屋がずらりと並んでいる。この江戸時代の染井通りはそのまま現在の染井通りと同じで何百年も変わっていない道筋。染井通りの南西側は三重県伊勢津藩の藤堂家32万石の下屋敷があり、武家も町民も混じり合って歩いている姿を想像できる。

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西福寺は染井通りから北へ下る染井坂の坂上にある真言宗の寺院、西ヶ原無量寺の末寺だが、江戸時代は津藩藤堂家の祈願所であり、染井の植木職人たちの菩提寺でもあった。江戸時代には明暦(1655~1658)、天明(1781~1789)、嘉永(1848~1854)年間の3度火災で焼失している。

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境内にある無縁仏の一画に舟型光背型の大きな六地蔵碑がある。高さは1.6mほどあり、造立年は明暦元年(1655)11月。「某造立六地蔵尊容為二世安楽也」と書かれ、北豊嶋之郡染井村、施主10人銘が刻まれている。練馬区錦町の金乗院にこれとよく似た六地蔵碑がある。三吉朋十氏もほぼ同じ造立年で同じ石工によるものだろうとしている。

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無縁仏塔周りの石仏はほぼ墓石だが、六地蔵碑の左後ろにある舟型の聖観音菩薩像は供養塔である。造立年は元文3年(1738)2月で、「奉納大乗妙典 六十六部供養塔」とあり、「天下和順 日月清明乃至法界平等利益」と書かれている。江戸時代の西福寺はずっと広い境内を持ち、染井坂の下には谷戸川(藍染川)が流れ、川の向こうには日光御成道が通る尾根が見えたことだろう。

場所  豊島区駒込6丁目11-4

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