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2021年12月25日 (土)

船方神社の十二天塚(北区堀船)

延命寺のすぐ東にある船方神社はとても古い神社で神亀2年(725)の創建とされる。元は帝釈天をはじめとする十二天社として信仰されてきたが、明治4年(1871)に船方神社という名前になった。もともと船方村の鎮守であった。江戸時代は鬱蒼とした森の中にあり、十二天の森(あるいは十二天社)と呼ばれていたらしい。

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昔、この地域を治めていた荘園領主豊嶋清光は子宝に恵まれず、熊野権現に祈願したところ一人の姫を授かった。成人して足利少輔に嫁いだが、姫は心無い仕打ちを受け入間川(中世の川名で江戸時代は荒川、昭和になって隅田川となった)に身を投げ、十二人の侍女もまた姫を後追いして入水したという件(くだり)が江戸六阿弥陀伝承にある。十二天はこの侍女たちと帝釈天などの神々を重ねて呼んだものである。密教ではこの事件を弔い塚を築いて鎮魂したという。

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本殿の奥には今でも鬱蒼としたエリアがあり、そこには大きな2基の自然石による石塔がある。左の塔には「村社船方神社祭神 日本武尊 大国主神 少彦名神 猿田彦神 鎮座」とある。右の石塔には「十二天塚」と大きく彫られている。

六阿弥陀信仰は江戸時代に隆盛し、今でも8寺を廻る江戸六阿弥陀がある。六阿弥陀なのに8寺とはと思うが、奈良時代の高僧行基が一晩で作ったという6体の阿弥陀仏のほかに余り木で1体の阿弥陀仏と1体の観音を造ったため、8体になった。その8寺は以下の通りである。

1. 西福寺(北区豊島)、2. 恵明寺(足立区江北)、3. 無量寺(北区西ヶ原)、4. 与楽寺(北区田端)、5. 常楽院(調布市西つつじヶ丘)、6. 常光寺(江東区亀戸)、7. 性応寺(足立区扇)、8.昌林寺(北区西ヶ原)。7が木余りの阿弥陀像で、8が木残の観音である。

場所  北区堀船4丁目13-28

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