吉祥院阿弥陀堂の石仏(足立区扇)
舎人ライナー高野駅の東北200mほどの路地にある吉祥院阿弥陀堂。吉祥院そのものは大きな寺院で、周辺に阿弥陀堂、不動堂、常念坊などの境外仏堂がある。阿弥陀堂は本堂から最も遠い境外仏堂で1㎞以上も離れている。道路際に看板があり、そこを入っていくと阿弥陀堂がある。
阿弥陀堂の創建年代は不詳。江戸時代の切絵図を見てもこの辺りに寺院はない。地理的には阿弥陀堂の西が宮城村で、阿弥陀堂を含む東側が高野村である。山門をくぐるとすぐ右に2基の庚申塔と1基の供養塔がある。供養塔は基壇が六面で上部が円筒になっており、「成田山八代講社満願 新廻国八十八ヶ所 弘法大師巡拝」とある。造立年は不明。
左の2基が庚申塔。中央は駒型で年不詳。日月、青面金剛像、邪鬼、三猿が陽刻されている。脇には「持国天、増長天、広目天、多聞天」と刻まれている。この四つは四大王(しだいおう)と呼ばれる四神で、それぞれ東南西北を守っているとされる。左の角柱型の文字塔も庚申塔。造立は元文5年(1740)11月。下部には三猿が陰刻されている。正面には「奉供養青面金剛」と書かれている。また「庚申待講中 本木村」の文字が見え、施主名が6人刻まれている。
場所 足立区扇3丁目11-1
| 固定リンク
コメント