南千住の庚申堂(荒川区南千住)
南千住から北千住へ日光街道(国道4号線)を北上する。円通寺を過ぎ、千住間道との交差点(南千住警察署入口)を過ぎた次の路地を西に入るとすぐに民家の軒先にある庚申堂がある。さすがに日光街道沿いなのでこの辺りは江戸時代から民家が集まっていた。江戸時代は街道沿いは下谷通新町という町で、この庚申堂から先は小塚原町という町名であった。もちろんこの辺りは当時は街道裏の田畑である。
庚申堂は小さいながら立派な造りをしている。手前上部には欄間に日光東照宮のような猿が生き生きと彫り込まれており、職人技を感じさせる。堂内にある駒型の庚申塔は、造立年は不明。日月、青面金剛像、邪鬼、三猿が陽刻されており、状態からかなり新しいものだと思われる。
荒川区の資料によると、もともとは古い庚申塔があったようだ。「南千住六丁目猪鼻庄右衛門宅の入口に庚申塔があり、宝暦年間(1751~1764)に建立され、なくしたものが見つかるというご利益があった」と伝えられているが、その庚申塔の再建ではないかと思われる。この前の路地は昔から通称庚申通りと呼ばれている。
場所 荒川区南千住6丁目47-10
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