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2022年2月 3日 (木)

清水民間信仰石塔(杉並区清水)

荻窪駅の北1.2㎞程、妙正寺川の源流である妙正寺公園の池に注いでいた細流の流れていたあたりに堂宇があり、2基の石塔が祀られている。妙正寺池が妙正寺川の源頭のようだが、地形は桃井の北部を西から東へ細流があったことを示している。本当の源頭は桃井原っぱ公園辺りではないだろうか。

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石塔の北側が水路跡になっており、妙正寺池から流れ出たばかりの妙正寺川に注いでいる。ここにあるのは庚申塔と巡礼供養塔だが、ここの古い地名を付けて沓掛の庚申塔とも呼ばれている。妙正寺の南側一帯が昭和の中頃まで沓掛と呼ばれていたエリアである。今の地名は清水だが、それはこの辺りに湧水が多かったことに由来する。ここの二基はもともとここから北西100mほどのNTTの北西角にあったものを昭和の初め頃の区画整理でここに移したようだ。

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右の笠付角柱型庚申塔は寛永5年(1708)10月の造立。日月、青面金剛像、邪鬼、三猿が陽刻されているが、青面金剛が左手に持っているのはショケラかもしれない。側面には、「奉造立帝釈天王講中 井草村」「現當二世大願成就」の文字があり、9名ほどの願主名がある。左の角柱の文字塔には「奉供養 西國秩父坂東 卅四ヶ所為二世安樂也」とあり、「武州多磨郡井草村」の銘がある。造立年は安永10年(1781)3月と刻まれている。

場所  杉並区清水2丁目15-7

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