鷲神社の庚申塔(大田区大森北)
大森駅周辺はディープな街である。路地裏の雰囲気を持つ通りが多い上に、東海道線がかつての海食崖沿いに走っており、駅の海側の標高は3m程度なのに対して反対側は22mほどの崖上になっている。海側から階段を上って改札に行くのに、山側からは階段を下ってホームに降りる感じである。大森駅の海側も新橋ー横浜間の陸蒸気が開通してからの新しい街である。
鷲神社は海側にある。標高は3mほどの所で、八景坂の海側の低地は根岸と呼ばれた地区。その南側が向という小字で、ここに江戸時代には鷲神社があった。当時は不入斗(いりやまず)村と呼ばれたエリアで村として年貢を納めるまでには至らない小集落をそう呼ぶことが多かったようだ。多くは寺社の領地だったのだろう。この鷲神社の創建は不詳ながら江戸時代中頃には既にあったらしい。神社から南へ500mほどの所に不入斗パークという公園があるのが数少ない地名の痕跡。
西参道の鳥居脇に庚申堂があり、舟型光背型の庚申塔が祀られている。青面金剛像に邪鬼のみという図柄で邪鬼が異様に大きいのが珍しい。大田区の文化財資料にも年紀不詳とあったが、昭和36年(1961)造立という説がある。元の位置は神社の南数十mの向かい側の区画(大森北1丁目27)にあったらしいが詳細は不明。
場所 大田区大森北1丁目15-12
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