井草二丁目地蔵堂(杉並区井草)
井草観音からかつての所沢道(旧早稲田通り)を北西に進むと400mほど行ったところの辻に地蔵堂がある。堂宇はきれいで中の板を見てみると令和2年(2020)2月に改修されていた。おそらく念仏講や地蔵講のメンバーの御子孫だろう。協賛者には本橋家、井口家、森田家、仁平家、篠家などが複数見られた。堂宇内には4基の石仏、堂宇脇に2基の石塔がある。
堂宇外の石塔は堂宇の左手にある。どちらも正面には「弘法大師」とあり、右は福蔵院、左は石やくし道の文字が読める。石やくしは石神井のことで、福蔵院は鷺ノ宮の福蔵院だろう。堂宇内は中央に2基の丸彫地蔵菩薩、左右に馬頭観音が祀られている。右の馬頭観音は舟型で、安永5年(1776)11月の造立。「これより左 江戸道」とある。
右の地蔵菩薩は以前は胴と首が折れてバラバラになっていたがきれいに修復されている。基壇には「延命地蔵尊」とあり、その下の段には平成10年(1998)12月改修とある。月輪のある地蔵菩薩は台石右の記載で享保2年(1717)10月に造立されたものを、左側には明治9年(1876)12月に再建したとある。廃仏毀釈の時期に大したものである。八成講中とあるが、すぐ北の新青梅街道北側には八成小学校がある。この辺りの古い大字である。左にある櫛型角柱型の馬頭観音は嘉永2年(1849)9月の造立。台石に、右石神井とある。
場所 杉並区井草2丁目16-14
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