正観寺の庚申塔(墨田区押上)
正観寺は北十間川に架かる十間橋の北にある天台宗の寺院。創建は天正20年(1593)というから、豊臣秀吉の全盛期。勿論当時の江戸は片田舎の村で、湿地帯に囲まれた低地だった。住宅の中にひっそりと立つ寺院で本堂の裏手に墓所が広がっている。
山門を入り本堂の脇に立つと、左手に真新しい水子地蔵が立つ。造立年は昭和56年(1981)3月と石仏としては最近のものである。その右側、本堂の階段を背にするように自然石の石仏がある。
石の正面には「青面金剛」とあるが、裏にも基壇にも文字はまったく見当たらないが自然石による庚申塔である。寺の案内によると江戸時代に流行した庚申信仰の本尊だとあるが、上部にうっすらと日月が描かれているだけで、講中の情報などは不明である。
場所 墨田区押上3丁目32-4
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