道しるべ地蔵其の壱(練馬区石神井台)
沼辺地蔵尊から南西へ富士街道を進むと、約400mで道路の北側の三角地帯に地蔵堂がある。この分岐する道は昔からある道で、保谷方面へ繋がっていたという。この辺りの古い小字は「西村」とあるが、ここも上石神井村の一部である。
赤い屋根の堂宇の中には一帯の丸彫の地蔵菩薩像が祀られている。高さは110㎝ほどある立派なお地蔵様である。地元では道しるべ地蔵と呼ばれているらしい。造立年は宝永3年(1706)11月。地蔵の側面に文字が刻んである。
左腕の外側には「奉造立念佛供養二世安樂處」とある。反対側の右腕外側には造立年と「武列豊嶋郡上石神井村字沼邉 講中六十二人」とあり、「願主 本橋平四郎」の銘がある。地蔵菩薩の側面にこれだけの文字が刻まれているのは珍しい。この辺りの古い地名は西村だが、江戸時代はこの辺りまで沼辺だったのだろうか。
場所 練馬区石神井台6丁目14
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