小宮家庚申塔(足立区関原)
小宮家(小宮紙器)は関原不動尊大聖寺の北にある名家で、その名前は関原不動の由緒となっている版木にも開祖小宮光徳の名前で出てくる。渕江領の豪農であったようだ。関原不動の創建は応永年間(1394~1428)だから、600年も前からこの辺りの中心となる家だったのだろう。
寺院のような立派な門の脇にこれもまたしっかりした堂宇があり、中には板碑型の庚申塔が祀られている。堂宇内には登録書が掲げてあり、庚申塔(寛文四年銘)一基、右を足立区登録有形文化財に登録する(平成21年)と書かれている。こういうものがあるのだと感心した。
板碑型庚申塔は下部に二鶏と一猿が描かれた珍しいもの。造立年は寛文4年(1664)8月。上部には「奉造立庚申供養石塔 二世安樂処」「乃至法界平等利益 右結衆 敬白」と刻まれている。保存状態の極めて良い江戸時代初期の庚申塔である。
場所 足立区関原2丁目45-3
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