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2022年7月24日 (日)

薬師寺参道の石仏(足立区綾瀬)

綾瀬にある薬師寺は真言宗の寺院。宝珠山普門院薬師寺といい、創建は寛永9年(1632)。西には綾瀬川があり、その向こう岸には異彩を放つ小菅の東京拘置所がある。この東京拘置所は薬師寺の出来た江戸時代初期には治水に活躍した関東郡代伊奈家の屋敷があった。徳川吉宗の時代になって、将軍様がここを鷹狩りの休憩所とし、小菅御殿が設けられた。しかし明治以降はずっと監獄~拘置所である。

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山門手前にも複数の石仏がある。右の植込みの裏には大きな笠付角柱型の庚申塔がある。とても大きなもので、時代も古そうな様子。

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文字は摩滅が進んでいて読み取りにくいが、足立区の資料によると造立年は正面左にかすかに残る延宝9年(1681)。正面の文字も削られてしまって読めないがこれは「奉念庚申本尊青面金剛」と書かれていたらしい。台石に三猿が陽刻されている。左側には「夫庚申▢依之輩現送三尸之毒虫 伏仰願一結諸集現當二世得安樂 半夜凌離生死當登三身之蓮台 欽白」と刻まれ、三尸が天に悪行を伝える旨の記載は珍しい。

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庚申塔の対面にあるのは舟型光背型の如意輪観音像。基壇には「念佛一千万遍供養塔 戒琛 敬白」とあるが、戒琛は僧侶の名前だろうか。基壇にも蓮の花葉が描かれている。石仏正面には「有無縁三界万霊等」とあり、左側に紀年らしき痕跡があるのだが読み取れない。おそらくこれも江戸時代の初期と思われる。

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山門をくぐると右側に駒型の庚申塔がある。台石の正面に「當村講中」と大きく彫られている。日月、青面金剛像、邪鬼、三猿の図柄で、左手にはショケラを下げている。造立年は右側にあり、天保15年(1844)7月と比較的新しいもの。左面には「當村講中世話人吉田四郎吉」ほか計7名の願主名。この庚申塔は「耳病除庚申」とも呼ばれている。耳の病が治ったらひしゃくに穴を開けて返す習わしだという。手前の香炉台の足も三猿で造られていて面白い。

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駒型庚申塔に並んで堂宇に祀られている石仏は台石に「長命大師」と書かれている。台石には数多くの願主銘があり、小菅、隅田村、堀切、千住、牛田など近隣各方面の願主名が見られる。大師像は弘法大師(空海)の像である。造立年は見当たらなかった。

場所  足立区綾瀬1丁目14-20

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