« 前澤家庚申塔(江戸川区平井) | トップページ | 善通寺の阿弥陀庚申(江戸川区平井) »

2022年9月 1日 (木)

安養寺の石仏(江戸川区平井)

真言宗の安養寺は江戸川区平井6丁目、古くは中平井村の中心であった寺院である。貞享元年(1684)に没した源理法印が開山したと伝えられるので江戸時代初期が始まり。南側の門を入ると左手に平井弁天があり、その先に赤い山門があるが、山門の左側には平井富士の富士塚がある。富士塚の中の洞には弘法大師が祀られているというちょっと不思議な点もあるが、この地域の念仏講は近年江戸川区の登録無形文化財となり息吹いている。

Cimg6742

赤い山門の左が富士塚ならば、右側には無縁仏塔が塚のようになっている。その先には新しい釈迦の涅槃像もあり多彩である。涅槃像の上には有縁仏奉安塚と書かれた大理石の角柱がある。無縁仏塔に並べられた墓石の石仏も多彩で、最上段の無縁仏供養塔の石塔の脇には面白い墓石があった。

Cimg6745

ちょっと見には舟型の観音像かと思うのだが、よく見ると十一面観音像である。造立年は享保9年(1724)正月とあり、最松慈心信士霊位と書かれている。観音もいい顔をしている。

Cimg6757

少し門の方に戻ると、3基の石仏。左手前は「南葛新四国八十八ヶ所第八十一番霊所」とあり、江戸時代後期に流行った地元の八十八ヶ所霊場の石碑である。安養寺は74番、81番、82番となっており、この石碑には「第69番へ六丁、第82番へ二丁半」とある。82番はもしかしたら境外墓地だろうか。後ろの櫛型角柱型の石塔は「奉納大乗妙典六十六部廻国」とあり、明和6年(1769)8月の造立。右の背の高い上部に地蔵座像が陽刻された石塔も、「奉納大乗妙典六十六部供養塔」とあって、こちらの造立年は宝暦13年(1763)4月である。

Cimg6756

更に門近くには舟型光背型の馬頭観音と笠付角柱型の庚申塔がある。馬頭観音はかなり剥離が進んでいるが、造立年は大正4年(1915)7月と新しいもの。やはり近年の石は材が悪いのだろうか。台石には「馬頭観世音」と書かれている。右側の笠付角柱型の庚申塔は、正徳5年(1715)9月の造立で、紀年の脇に同行25人とある。日月、青面金剛像、邪鬼、二鶏、三猿が描かれており、右面には「奉供養庚講中二世安楽 敬白」と記されている。

場所  江戸川区平井6丁目53-1

| |

« 前澤家庚申塔(江戸川区平井) | トップページ | 善通寺の阿弥陀庚申(江戸川区平井) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 前澤家庚申塔(江戸川区平井) | トップページ | 善通寺の阿弥陀庚申(江戸川区平井) »