宝暦4年角柱道標(葛飾区東四つ木)
比丘尼像の堂宇のある東四つ木コミュニティ通りから木下川小学校の正門(どうも実質的には裏門っぽい)に向かうと、正門の手前に文房具店小島文昌堂がありその角に大きな角柱型の道標が立っている。どこの小学校の校門付近にも文具店があったものだが、21世紀になってからは次々と廃業閉店していった。ここも例に漏れない。
道標の前の道は路地だが実は江戸時代からある道である。現在のコミュニティ通りの道筋から分岐した道が南下、ちょうどこの道標の場所で右に曲がり、綾瀬川と旧中川の合流地点に向かっていた。そこには光福寺という寺院があったが今は無い。この辺りは上木下川村で旧中川の右岸の土地だった。
南西側(綾瀬川方向)が正面らしく、「奉供養諸願成就」とあり、宝暦4年(1754)10月の紀年がある。北西側には「きね川みぎ やくしみち」、北東側は「月山、湯殿山、羽黒山 摂待堂講中」、そして南東側にはびっしりと願主名が彫りこまれている。大畠村、木下村(木下川村か)、渋江村、宝木塚村、下千葉村など近隣の村の寄進があったようだ。すぐ隣村というわけではなく、用水路沿いの村々という関係も考えられる。
場所 葛飾区東四つ木1丁目8-7
| 固定リンク | 0
コメント