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2023年3月16日 (木)

十念寺の石仏(江戸川区北小岩)

十念寺は真言宗の寺院で元和元年(1621)の創建。他の寺社が江戸川右岸沿いにあるのに対して、十念寺だけが現在の江戸川堤防線沿いにある。江戸川も江戸時代以前は洪水を繰返したので、もともとの川の土手はこの辺りだったことが想像できる。これより東の江戸川沿いに開拓されたのが小岩田村で、十念寺はかつての中小岩村に位置している。

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本堂は素晴らしいシンメトリーの造りで屋根瓦の曲線が秀逸である。広々とした境内の西側に墓地があり、本堂の周りはゆったりとしている。本堂と向かい合うように小堂があり、その脇に石仏石塔が並んでいる。

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一番奥に在ったのがガラスのショーウィンドウに入った板碑2基。右の板碑は延文6年(1361)の造立、左の板碑は元応元年(1319)の造立で、左側の板碑は江戸川区の有形文化財になっている。寺の創建よりもはるかに昔の板碑だが、十念寺の旧本堂の縁の下から発掘されたもの。これ以外にも十念寺では10枚ほどの板碑が発掘されたという。

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板碑の手前には大きな駒型角柱で「庚申塔」と刻まれた庚申塔がある。基壇に「講中」とこれも大きく書かれており、側面には文化10年(1813)9月の造立年がある。反対側には「右両国江 三り、左市川江 三丁、左松戸江 一り、右河原江 一り」と書かれており、江戸川区の資料には「中小岩の庚申塔河原道石造道標」と記されている。左の駒型の下部が欠損した庚申塔は摩滅が進んでおり紀年は分からない。邪鬼と台石の三猿は確認でき、側面には道標があるが右面の「左りいちかわみち」しか読めない。基壇には「庚申講中」とある。こちらは「中小岩の庚申塔市川道石造道標」という名前のようだ。

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更に手前に2基の庚申塔があり、右の小さい方は上部に日月があり尊像は猿田彦大神の立像である。造立年は元治元年(1864)11月とあるが、猿田彦大神の顔は少し怖い。左の大きな駒型の庚申塔は、元禄5年(1692)11月のもので、こちらの方が遥かに古いのだが傷みが少ない。日月、青面金剛像、邪鬼、二鶏、三猿が描かれており、右上には「奉供養庚申爲二世安楽大菩提也」、下部には「中小岩村 同行廿四人」と刻まれている。

場所  江戸川区北小岩5丁目32-5

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