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2023年3月12日 (日)

小岩田八幡神社の石仏(江戸川区北小岩)

江戸川区北小岩にある小岩田八幡神社は創建年不詳だがかつての小岩田村の鎮守であった。現在の拝殿は大正2年(1913)に建替えられたもの。江戸川の右岸にあたるこの地域は昔は三谷という地名であった。

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鳥居は江戸川の方角に立っている。昔から参道は東向きだった。現在はすぐに江戸川の堤防だが、昔は現在の河川敷にあたる場所には多くの人々が住んでいた。そこが三谷の中心だったのである。鳥居をくぐると右手に北原白秋の歌碑、その先には古い手水鉢があり、文政7年(1824)霜月と記されている。

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本殿にお詣りをして右側にある地蔵堂を覗いてみると、堂内の奥の観音開きの向こうに舟型光背型の地蔵菩薩立像が祀られていた。この地蔵は万治元年(1658)造立の江戸川区内最古の庚申塔(庚申地蔵)だと資料にもある。もともと三谷地蔵として住民に親しまれていた地蔵だが、昭和36年(1961)に神社に移された。

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神社は脇の細い通路から西側の道に出ることができる。その脇がおそらく宮司さんのお宅だと思われるが、そのお宅の南側に新しい地蔵堂が建てられており、その中に比較的最近のものと思われる丸彫の地蔵菩薩像と、南葛八十八ヶ所霊場の札所にある大師像が祀られている。小岩田八幡神社は南葛八十八ヶ所の第24番札所でもあり、大正期に盛んになった巡礼が今も守られている。

場所  江戸川区北小岩8丁目23-19

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