土手脇の庚申道標(江戸川区東小岩)
江戸川の右岸の土手を歩いていると、東小岩から北篠崎に入る。この境には用水路が流れていた。興農用水という名前の用水路で、江戸川から取水した水を小岩用水に補給していたようだ。現在この水路筋は興農親水緑道となっている。
土手脇に鳶長という基礎・足場工事の会社があり、そのマンションの一画に庚申塔と何やら水具が置かれている。水具は上部に滑車があることから、舟を引くなどに用いられたものではないだろうか。庚申塔は駒型で、日月、青面金剛像、邪鬼、二鶏、三猿が陽刻されている。三猿は台石にあって少し石質が異なる。
造立年は正徳5年(1715)7月で、「笹ヶ崎の道標」と呼ばれたもの。右側面には「これより左 いち川へのみち」とあり、左側面には「これよりかわらへのみち」と書かれており、もともとは北側の道の北側(東小岩1丁目32-10)に立っていたらしい。ただ笹ヶ崎という場所としてはここは北の端でもう少し南の一帯が笹ヶ崎の集落だった。
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