西新井宮本の馬頭観音(足立区西新井本町)
足立区西新井本町は北を環状七号線、西を日暮里舎人ライナーが上空を走る尾久橋通りが通り、道は古い道が多いエリアである。西新井浅間神社の東側を南北にくねりながら走る路地も江戸時代からある道で、歩いているといかにも古い道の様相が漂う。
その道の一画にかつてあった馬頭観音が消えたのだが、どうも家主様が建替えをされたようで、訪問してみると大理石の屋根囲いを纏った角柱型の馬頭観世音菩薩が祀られていた。元はブロックで作られた堂宇が敷地の南端にあったが、新しい堂宇は北の端にある。
彫りの見事な馬頭観世音菩薩で、頭上の馬頭もしっかりと残っており、一面六臂である。造立年は分からない。右側面には「光厳貞松信女乃菩提」とあり、右の行は欠けていて読めなかった。左側面には「▢▢四ッ谷▢▢森田屋金▢▢」とあるが意味は分からない。この辺りは江戸時代、明治時代には西新井村宮本となっている。現在は西新井本町で幕府直轄の天領と総持寺領から成っていた。この辺りは西新井村の中でも興野村ともなっていた時代があるようだ。
場所 足立区西新井本町1丁目22-17
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