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2023年4月16日 (日)

観音寺の庚申塔(荒川区荒川)

東京の環状六号線でもある山手通りが京成本線の新三河島駅をくぐる辺りから東は長い高架になり宮地の交差点で千代田線の上を走る都道457号線を跨ぐ。その高架が下りきったところにあるのが真言宗の観音寺。創建は天文年間(1532~1553)と言われるので徳川の江戸入城以前からある。

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観音寺は徳川将軍の鷹狩の御膳所であった寺だが、江戸時代の三河島は鶴の飛来地で、農閑期になると竹の囲いをめぐらせて鶴のえ付けが行われた。徳川将軍は八代吉宗以降しばしばここで鷹狩りを行ったようだ。鶴は将軍に珍重され、「鶴御成り」と将軍の鷹狩りを呼んだらしい。観音寺に将軍が来るときは、山門ではなく東の竹藪を切り開いで出入りしたという。

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庫裏の手前、本堂の右手に東の墓所があるが、この方向から将軍は入って来たのだろう。その墓所の一画に駒型の小さな庚申塔が立っている。青面金剛像の痕跡は残るものの詳細は摩滅が進んでて分からない。石質からすると江戸時代後期のものだろうか。明治初期の可能性も捨てがたい。

場所  荒川区荒川4丁目5-1

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