旧滝坂道の石仏(調布市東つつじヶ丘)
甲州街道の仙川とつつじヶ丘の間の坂道は江戸時代から滝坂と呼ばれてきた古い坂道である。かつては滝坂上に道標があったらしいが深大寺に移された。しかし現在は民家の隅にレプリカのような道標が立っている。(深大寺に移された道標は何倍も大きいもの)
滝坂という坂道、高低差が11mほどあり、並行して現在の国道20号線が車路を変更する工事をしている。坂下では国道を見上げるような高低差になっている。八王子よりも都心側でかつての景色を留めている貴重な場所と言われる。
滝坂の名前の由来は、「大雨の時、雨水が路上を滝のように流れ下った」様子から来ているという。写真の左にある林の手前(坂上側)に2基の石仏が祀られている。
右の大きい方が舟型光背型の薬師如来坐像である。基壇の記載を見ると、中央に「薬師如来」の文字があり脇に二名の戒名がある。右面には文政13年(1830)4月と、文政10年(1827)8月の命日があるので、おそらくは文政13年に建立されたものであろう。左の丸彫の地蔵菩薩像は首が欠損している。「▢▢女念仏供養敬白」とあり、基壇には享保4年(1719)10月の造立年がある。武州多摩郡世田谷領入間村滝坂▢中とある。
場所 調布市東つつじヶ丘1丁目15-3
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