滝坂下の庚申塔(調布市東つつじヶ丘)
甲州街道(国道20号線)の滝坂を下った坂下の南側にブロック造りの堂宇がある。中には3基の石仏が並んでいるが、ここの小さな路地が実は昔からの道筋で、ここで甲州街道と分岐して滝坂小学校の現敷地内を通り、つつじヶ丘駅の南にある金子稲荷神社と常楽院の脇を通って野川を渡り、国領の矢ヶ崎に至る道だった。この道はかつての鎌倉街道だったという。
左の一番大きな石仏は駒型の庚申塔で、日月、青面金剛像、二童子、二夜叉、三猿のなかなか豪華な図柄である。造立年は寛政12年(1800)11月とある。左側面には「武州多摩郡入間村」の銘、右には紀年が刻まれている。
中央の庚申塔は古いもので、駒型ながら頂部がやや欠損、日月、青面金剛像の図柄となっている。造立年は天和3年(1683)とあるが月名は不明。「奉供養攸」の文字が見える。右の小さな舟型光背型の地蔵菩薩像は元禄13年(1700)7月の造立年が見られる。欠損と摩滅が酷く、詳細は分からない。
場所 調布市東つつじヶ丘1丁目5-10
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