赤稲荷の庚申塔(調布市国領町)
品川通りの国領5丁目交差点に稲荷神社がある。通称「赤いなり」と呼ばれているらしいが、基本稲荷は赤い。屋敷稲荷が境内を持ったようなサイズの小社だが、時代は古そうである。
赤稲荷のブロック塀が凹んでいるところがあり、そこには2基の庚申塔が祀られている。この辺りは古い地名では上ケ給(上給)だと思われるが、下布田と上布田の間でもある。ブロック塀の凹みには右に上部欠損の舟型庚申塔、左に角柱型の庚申塔が並んでいる。
右の上部欠損の庚申塔は青面金剛像と一猿が見てとれる。右に「庚申供養」、左には元禄14年(1702)10月の造立年と同行十九人の文字がある。左の大きい角柱型庚申塔は、日月、青面金剛像、邪鬼が描かれ、台石に三猿が陽刻されている。造立年は天保9年(1838)4月。台石には願主名や村名がある。上給村、下布田村、国領村の村名があり、願主には杉崎、榎本、石坂などの苗字が見られる。
場所 調布市国領町5丁目37-2
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