杉崎稲荷神社の石仏(調布市国領町)
品川通りに近い調布市立第二小学校の南東側に稲荷神社がある。杉崎家が祀ってきた稲荷神社なので杉崎稲荷と呼ばれているようだ。国領町には実に沢山の稲荷があり、大部分は屋敷稲荷なのだが、この杉崎稲荷のように境内を持つ神社がいくつもある。
境内は極めてシンプルだが、向きがそれぞれ違っていてちょっと違和感がある。境内のケヤキは小さいが幹が太い。そのケヤキの左側に舌状の自然石が立っている。廻国供養塔のようだ。
境内にはチェーンが張ってあって入れないので資料も確認する。「奉納大乗妙典六十六部供養塔」の文字は遠くからも見える。造立年は明和5年(1768)11月で、上給村願主榎本武左衛門の銘がある。ただ杉崎家の神社とされながら、願主名が異なるのが疑問であった。上給(あげきゅう)村は江戸時代に布田宿から分かれて村となったが、戦後になっても上給の地名で呼ばれていた。
場所 調布市国領町4丁目22-1
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